《活動報告》チバニアンと市原市歴史博物館へのバス研修 《三田公民館》

日時: 2024年12月10日(火) 8:00~16:30
講師: 片岡 英夫 講師(第一期世界遺産検定マイスター、初代海外地理名誉博士)
参加人数: 応募者24名、公民館職員1名、コーディネーター5名


バス研修行程:
JR津田沼駅 ⇒ チバニアンビジターセンター(養老川流域 田淵の地磁気逆転地層見学)⇒ 四季の蔵(昼食休憩)⇒ 市原歴史博物館(見学)⇒ JR津田沼駅


本研修では、片岡英夫講師の解説のもと、チバニアンと市原の歴史に触れる一日を過ごしました。
当初、片岡講師は国の登録有形文化財である小湊鉄道月崎駅への立ち寄りも検討されていましたが、時間調整のため今回は見送られました。

【チバニアンビジターセンター】

チバニアンビジターセンターでは、参加者が多いため、野口ガイドと小池ガイドの2班に分かれて養老川へ向かいました。

河原では鈴木ガイドの解説を受けながら、河床の化石を見学。幸い水量が少なかったため、長靴なしで安全に見学することができました。
河岸の崖には、地磁気逆転現象の時期に御嶽山の噴火によって飛来した白尾火山灰が堆積しており、地磁気逆転の境界を視覚的に捉えることができます。
この地層が国際地質科学連合によって認定され、77万4千年前から始まる更新世中期という地質年代に「チバニアン」という名が与えられたことは、特筆すべき出来事です。

【昼食休憩】

昼食は、レストラン、回転寿司、カフェ、土産物店、温泉などが併設された複合施設「四季の蔵」でとりました。参加者は食後思い思いに買い物を楽しみ、午後の見学に備えました。

【市原歴史博物館】

市原歴史博物館では、鷹野館長自らが解説を担当してくださいました。
五大力船に関する動画付きの説明や、現存する唯一の五大力船の舵の展示は、参加者の関心を引いていました。
特に注目を集めたのは、5世紀の古墳から出土した実物の鉄剣です。「王賜」と始まる銀象眼の銘文は、ヤマト王権の大王が古墳の被葬者に鉄剣を授けたことを示していると考えられています。
また、企画展「旅するはにわ展」も開催されており、ユニークなムササビ形埴輪など、貴重な展示品を見学することができました。
別棟の歴史体験館では、子供たちが楽しみながら歴史を学べる工夫が凝らされていました。

【まとめ】

研修当日は天候にも恵まれ、道中のバス車内では近江バスガイドによるクイズや、片岡講師による興味深い話が展開され、参加者は往復の時間を飽きることなく過ごしました。
片岡講師が「観光ツアーではなく研修ツアーですよ」と冗談を言うほど、終始和やかな雰囲気で、参加者にとって有意義な一日となりました。
今後も機会があればこのような研修ツアーを企画していきたいと思います。